January 27, 2005

事実

1980年代、米コロラド州の学者M.ブラウンは膨大なスケールのプログラムの開発を終えた。
それはコンピューター上に「地球」を作る、といった物であった。シミュレーションプログラムゆえ、時間の操作は命令一つ。
大陸の分裂、生命の誕生、ブラウンズブルーと名付けられたその蒼き惑星は、順調に現実と同じ変遷を遂げて行った。数時間後、ブルー内では、すでに人類がある程度の文明を築くほどであった。
神になったブラウンはプログラムの出来に満足し、と同時に長年の研究の疲れからか、そのまま深い眠りに沈んでいった。時間設定を1分間で50年に設定したまま・・。

目を覚ましたブラウンはモニタを見て我が目を疑った。ブラウンズブルーに存在していた人類全てが忽然と消え去っていたのだ。
時計を確認する、睡眠前に確認してから一時間足らずしか経っていない。つまりはブルー内では3000年余りが経過した計算になる。
ブラウンは急いでブルーをリセットし、時間経過速度をさらに早め、再度実験を試みた。しかしそれはさらにブラウンを戦慄させる事となる。何度やり直しても、ある時期を境に人類が一斉に姿を消すのである。
ブラウンは静かにコンピューターのスイッチを切った。
数日後、研究所から首を吊ったブラウンの遺体が発見された。警察は遺書を探したが、それらしき物は見つからなかった。代わりにブラウンの机の引きだしから、とあるメモ用紙が発見される。
「恐らく、もうすぐだ」
書きなぐられたその文字の意味を誰も理解できなかったという・・

January 27, 2005 04:00 PM | TrackBack
コメント

矛盾だな

以上

Posted by: 秋月 : January 28, 2005 09:16 AM

でも読んでしまう罠。

Posted by: nagata : January 28, 2005 01:52 PM
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